てぃーだブログ › - そして波は、渡嘉敷島へ - › 有村産業 運休

2008年05月30日

有村産業 運休

内地から沖縄、台湾を結ぶ航路を運行している有村産業という会社が航路を
運休することになりました。
少し前に倒産し経営再建を図っていましたが、燃料の高騰に耐えられなくなったようです。

これは、私が初めて沖縄に来る時、利用した思い出の航路です。
この船に大阪から乗船し2泊3日をかけて徳之島、沖永良部島、屋久島、与論島に寄港し
目的地那覇に入ったのです。

渡嘉敷島でアルバイト後も、石垣島と周辺離島へ行く時に利用しました。

初めての長い船旅での出会い、寄港した島々のデッキからの眺め、初めて見えた那覇、
石垣に送られるために積み込まれる豚達!・・・
いろいろな思い出がこの航路には、ありました。

そして、初めての那覇での夜 ユースホステルで夕方に大阪からの飛行機で
到着した人に出会いました。

私は約60時間前、彼は数時間前に同じ大阪を出発し 同じ時刻に沖縄の地を踏んでいます。
移動距離は変わりませんが、目的地に着くまでの時間が圧倒的に違いました。
私達は、お互いに初めての土地 那覇での最初の夜を一緒に過ごしましたが、
何かすぐに仲良くなれない違和感がありました。
それは、那覇の港で別れたフェリーの同乗者達との共有感と正反対の感情でした。

フェリーの同乗者たちとは、「とうとう、着いた!」という気持ちと長い時間を共有できて
「仲間」のような親愛感がありましたが、彼とは違うんですね。
ちょっと説明が難しいです・・・  どう説明すればいいかな?
もうちょっと自分の中で整理したいです。


ですが、このとき初めて分かったことが一つ

    「目的地までは、できるだけ時間をかけろ!」

旅は、目的地に着くのだけが目的ではなく、そこまでの道のりは目的地への
思いを出発時以上に熟成させることもできるということです。
その熟成の豊かさを味わえるのは、豊富な時間を持っている人だけなのです。

有村産業 明日から運休-琉球新報




Posted by テツジ at 21:05│Comments(2)
この記事へのコメント
テツジさん、こんにちは。
その感覚、わかりますよ。
僕の両親は宮古島の出身なので、これまで何度も宮古島に行ったことはあるんですが、船で行ったのは小学校の時の一度だけです。
でも、船で行った時の記憶は今も鮮明に覚えています。飛行機が取れなくて、急きょ船で行こうということになったんだけれど、明け方平良港に近づくにつれてはっきりしてくる人影…。
子供ながらに、こんな薄暗い中からこうやって船を出迎える人がたくさんいるんだって思いながら船から近づいて行く港を見ていました。

渡嘉敷に行く時にも、遠くに見えていた島影がだんだんと大きくなって、建物とか見慣れた景色が確認できてくると、「いよいよだな」みたいな引き締まった気持ちになります。
Posted by gama at 2008年05月31日 16:38
>gamaさん
そうですよね~~ ロマンがあるんですよね~
運休はすごく残念です・・
Posted by テツジ at 2008年05月31日 21:14
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。